Wednesday, October 18, 2006

ぼうぶろぐよりとくれいてんさい

■2006/10/17 (火) こんな国など信じられるか! 1

まず初めに、ひとつ訂正があるんだけど、昨日の日記を読んだ藤田社長から連絡があって、「きっこさん、イーホームズはまだ法人格は残っているので、社員は去りましたが、僕はまだ代表取締役なんですよ」ってツッコミを入れられちゃった(笑)だから、まだ「藤田社長」で良かった‥‥ってことを前置きしつつ、さて、いよいよ今日、イーホームズの藤田社長の判決が出るので、事前に藤田社長から預かってた原稿をここに公開する。

ここに書かれてることは、今年の2月すぎからずっと分かってたことだけど、そのあと、口封じのために藤田社長が別件逮捕されたので、今日の判決が出るまでは公表することのできなかったものだ。もちろん、今、公開しても身の危険はあるけど、判決の前に公開すると、ますます藤田社長に対する当局からの圧力が強くなるので、公開するのは判決の当日ってことにしていた。そのため、原稿の日付も「10月18日」になってる。そして、ここに書かれてる内容は、当然、100%真実だ。

「東京地裁での判決に際して、マスコミの皆様へ、そして国民の皆様へ」

今日、東京地裁で、僕に対する判決が出ます。
耐震偽装事件に関係した裁判では一番最初の判決です。
僕は、この裁判の容疑や内容については、話す意味がないと思いますのでコメントはしません。

僕を逮捕した本当の理由は、国が、アパのマンションやホテルの偽装を隠蔽するために、藤田東吾を逮捕して黙らそうとして、行なったものと考えています。
■2006/10/17 (火) こんな国など信じられるか! 2

イーホームズでは、平成18年2月に、アパグループのマンションの偽装を発見しました。アパのマンションやホテルの構造設計を一手に行なっていた、田村水落という設計事務所の水落代表がイーホームズに来社して、「こんな偽装の手法は、姉歯より俺が先に初めた」と豪語しました。「建築確認を早く取るために、構造設計にかける時間が少ないから構造計算書を偽装(改ざん)するなんて、他(の構造設計士)にも沢山いるよ」と平気で言いました。実際に、田村水落がイーホームズに申請をしていた3件の物件に偽装が発見できました。その他の物件は、役所や他機関に提出してきたと言いました。その後、アパの取締役や責任者の方が来社して、アパに関する偽装の隠蔽や計画変更を要請しました。全く、ヒューザーの時と同様です。

イーホームズで受け付けていた3件の物件の内2件は、イーホームズでは計画変更も、再計算も適わないと判断したので、現在、工事は止まったままです。取り壊しもしていません。事件が風化したら、工事を再開して、販売するのかもしれません。「アップルガーデン若葉駅前」と「アパガーデンパレス成田」です。他の1件は、川崎市の物件で、川崎市で計画変更の処理がなされました。しかし、本当に重要なことは、住民や利用者の命に被害を与える可能性であり、それは、工事中のマンションやホテルではなく、既に完成して入居済みの物件です。

僕は、国交省に対して、イーホームズで受け付けた以外のアパの物件を調査するように糾弾をしてきました。国は関知しないと言いました。アパは工事を止めませんでした。これも、ヒューザーの時と同様です。この状況が、4月まで続いた中で、4月26日に僕は逮捕されました。逮捕自体の「見せ金」の容疑は、たとえお金はすぐに返済して誰に迷惑をかけなかったとしても、違法を行なった者として罰を受けなければいけないことだと反省しております。
■2006/10/17 (火) こんな国など信じられるか! 3

多くの国民の皆様から激励のお手紙を頂きましたが、僕は以上の経過をずっと黙ってきました。もし、言ったとしても、国は隠蔽するために何をするのか分らなかったし、社員もいたので、安全を優先しました。また、アパの元谷会長が、安倍晋三官房長官(当時)の後援会である、安晋会の副会長を務めていたことも、当時は知りませんでした。
今、イーホームズの社員は、全員、再就職が決まり、新しい道を歩んでいます。そして、僕は一人になりましたが、僕が知る真実をここに語ることは、イーホームズを創業した者として、代表を務めた者として、そして21世紀に日本に生きる者としての責任だと思います。よって、ここに発表を致します。

耐震偽装事件の本質は、決して、ヒューザーやアパだけの問題ではありません。また、法的には、確認検査制度の問題ではなく、大臣認定制度の問題のはずです。構造計算書が、偽装(改ざん)可能なレベルで、構造計算プログラムの運用プロセスを評価/認定した、財団法人日本建築センター(国の天下り機関)と国土交通省住宅局建築指導課に責任はあります。アパやヒューザーは、この観点からは被害者です。但し、デベロッパーとして、自らが作ってきたマンションやホテルの、住民や利用者の命の安全を無視してはいけません。平成18年5月22日に、北側国土交通大臣も同様の発言を国会で行ないましたが、この発言はマスコミが取り上げませんでした。官僚がマスコミを情報操作の一手に使う表れだと思っています。

よって、僕は、日本の建築行政を担ってきた一員として、この真実を公表いたします。

また、僕は、「耐震偽装」と題して、僕が知る真実を本に書きました。ペンの力によって、耐震偽装が何であったのかをお伝えするべきだと思ったからです。既に原稿は、ある出版社に入れてありますので近く出版されると思います。たとえ、僕の身に何があったとしても、イーホームズの理念であった、『21世紀の住環境の質の向上に貢献する情報提供』を果したと、僕は思っています。
■2006/10/17 (火) こんな国など信じられるか! 4

最後に、結果として、国民の皆様には、構造計算書に関わる国家の不正を公表したことで、不安と混乱をいたずらに招いてしまったことを、ここに深くお詫び申し上げます。

申し訳ありませんでした。

平成十八年十月十八日  藤田東吾

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