Thursday, May 19, 2011

繰り返される官僚大災害

ここ100年で二度の大きな人災が起きている。

自然災害は我々かその場に住まいする以前から
予定されている自然変動だといえる。
カミサマは意地悪ではなく逆に自然変動によって
初めて我々は自然から恵みを受けるのだとわかってきた。
ただ我々がそれを受け止められないことがままあるというだけなのだ。

過去に生命の大絶滅が何度かあり、
また幾度かの氷河期を経て
人類がひとつの生物種として進化してきた。
それも宇宙を含め自然の変動によって
もたらされたものだと言うことがわかってきている。
つまり自然災害は被災者にとっては耐え難いものであっても
自然の恵みの一形態といえだろう。

自然変動は人の及ぶところではない。
しかし近年人による災が目立ってきている。

素手で殴り合っていた当初は関係者同士の被害であった。
しかし多分すぐに関係者を巻き込む支配関係を作り、
国家を作り上げ、技術を発展させ、
大量の殺戮を可能にし戦争と言う文化を作り上げ、
食料を支配する経済文化を作り上げ、
腕力の強いものの支配から、幾多の体制の変遷を経て、
官僚体制による国家運営システムを作り上げるに至った。

これが近年の大きな問題の根源になっている。
そして大きな権力を持ち
唯一持続可能なシステムとして存在し続けている。

この持続可能なシステムそのものに問題があるというより、
それを運営する人々の頭の片隅の働きによって行われる
分析、判断、決定が問題を生み出し
少しずつ問題を成長させる。
倫理、哲学、精神、善意によって
問題が解決される機会があっても、
多少の不都合を解消しないほうが好都合であると
直感的に洞察できる優秀な頭脳により問題は増大してゆく。

神国日本を謳い戦争拡大と、その抑制を怠ったこと、
自分たちだけで語り継ぐ安全神話をもとに原発を推進してきたこと。

結果として人々にとてつもない犠牲を強いることになった。

今回の地震津波で3万人ほどの死者が出たとされるが、
毎年自殺者は1万5千人ほど出ている。

東京大空襲は10万人ほど、広島20万、長崎9万??
いずれも今回の地震津波より多い。
太平洋戦争では300万以上の犠牲者が出ていると言われる。
世界中の戦争で如何ほどの犠牲が出ているのか知りようがない。

原発による死者はまだ(少)ないかもしれないが
因果関係不詳の疾患、
体調不良や免疫不全、
DNA変異性奇形出産などは現れうる。

人の住むに適さない土地が拡がり(その可能性はまだまだ高い)
農、水産物の収穫は戦争の影響以上に減少する可能性がある。

声に出さずとも保障は満足のゆくものではないと誰もが思っている。
命を奪われないまでも犠牲者はこれからも広がり続ける。

これらは犠牲者の思惑や計り事によっての結果ではない。
(諸国の)官僚体制の計り事のゆえだと言い切ることができるだろう。
ただ家柄や、頭が良いだけで官僚システムに組み入れてはいけないのである。

これまでも今もこれからも官僚システムと
そこから派生された学と業と政のシステムが精神を変えずに稼動する限り
問題の解決は遠のき、人災はさらに拡大を続け不幸はつづく。

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